おんせん県の〝温泉権〟その①


「温泉権」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。温泉に関する権利ですが、法律用語ではありません。温泉法や民法、関連する法律には、「温泉権」という言葉は出てきません。権利関係は、多様な形態があり温泉採取権、温泉利用権、湯口権、分湯権、引き湯権、温泉受給権など様々な用語で表現されます。その中でも、私たちが主に扱うのは温泉採取権で、土地の所有権等(借地権、地役権、賃借権を含む)と不可分一体となって、温泉を湧出させ利用する権利であり、湯口権とも呼ばれます。

温泉法では、温泉掘削が県知事等の許可制となっており、掘削が完了した時点で許可名義人(申請者)が温泉採取権者として、温泉台帳(温泉採取権者等の記載)が作成されます。これは、必ずしも土地の所有権者等と一致するものではありません。

また、土地の権利とは別に温泉採取権(持分含む)のみ、譲渡や相続による承継・分割も可能で、原因となる契約書や譲渡証、遺産分割協議書などの証明書類等とともに保健所へ届出をすることで、前記の温泉台帳を書き換えることができます。この温泉採取権は、代替掘削や増掘などの許可申請に係る申請者(名義人)となる権利で、温泉採取権者によって掘削等の許可申請を行うこととなります。

2025年3月13日

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