コンプライアンスとガバナンス


「〝コンプラ〟に抵触する」なんて言葉をよく聞きます。コンプライアンス(compliance)は、法令遵守にとどまらず、社会規範・企業倫理を守ることまで含まれます。ただ、法律を守っていればよいということではなく、法令違反か怪しいグレーとされる行為や信頼を損なう行為を行わないという消極的な面だけでなく、その本質は、その企業や組織へ向けられた「社会的要請」を正確に把握して、これに応じた行動をとるということになります。その影響力から芸能人や議員などは、しばしば高いレベルの「社会的要請」を求められることもあります。

一方、コーポレートガバナンス(corporate governance)は、企業が自らを統制・管理することやその仕組みを指します。株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みを意味します。これは、不祥事のリスクを低減させることで、企業価値を向上させたり、企業の経営の透明性を確保することで、不正行為や不祥事を未然に防止できたり、株主やステークホルダーの権利や利益を保護することで、企業への信頼を高めることにつながります。

コンプラとガバナンスは、目的と手法のような関係となります。この欠落による不祥事等の発生は、長年積み上げてきた信用や信頼、イメージを一瞬にして壊してしまいます。製品やサービスなどの商品自体の価値と同じくらい、経営上も重要な事項といえるでしょう。

 

 

2025年1月24日

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